後味の悪かった出来事
先週、夫と奥琵琶湖に桜を見に行った時のこと。
ココを連れて歩いていたら、知らないおばさんに「こんな大きさの猿がぎょうさんおったわ。こんな色しとったわ」とか、どうしてそういう事を言ってくるのかな??と思うことを話しかけられた。
嫌な感じの人だなあと思ったけど、ヘラヘラと対応してしまったら
「あんたら、子供おらんの?」「あー、あんたら子供おらんからこんな犬なんか飼って、子供代わりにしてんねんやー」とか、そんな感じのことをいろいろ言われた。
「ケケケッ」と笑うおばさんで、妖怪のようだと思った。
物語の序盤くらいで出てきそうな、強くないけど、後味の悪い妖怪。
すぐにその場を立ち去らず、なぜか愛想笑いとかしてしまった自分の態度を、とても後悔した。
あのおばさんはただ思った事を言っただけで、それは私にとっては心地よくなかった。
それだけのことだし、別にたいしたことでもない。
犬といると、通りすがった知らない人と、二言三言、たわいもない短い会話を交わすことはよくあって。
犬を通じたゆるーい交流はほっこり和めるものが多いし、ほとんどの人は感じがいい。
たまに「私も前に犬を飼っていてね・・・かわいかったのよ」とか、過去形で話す方がいて・・・もういなくなっちゃったんだな・・・と切なくなってしまうこともある。
とても優しい穏やかな雰囲気で言葉を交わせる人がいる一方で、妖怪みたいな、なんともいえない後味を残す人がいる。
この違いはなんだろう。
普段何気なく過ごしている時間、どんなことを考えているかとか、考え方の癖とか、見ている情報とか、なんてことない会話とか、そういう日々の些細なことが積み重なって、無意識の自分でも気がつかないところで形成されていくのかもしれないけど、どうなんだろう。
もしもまたいつか、妖怪に出くわす機会があったら、今回みたいにヘラヘラしていないで、さっと素早く、毅然と、立ち去ろうと思う。